Zscaler(ゼットスケーラー)とは?機能や注目される理由、導入するメリットについて徹底解説!

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Zscalerとは、クラウド上で利用するセキュリティサービスです。近年深刻化し続けているサイバー攻撃や、テレワークの普及などにより企業のセキュリティ意識が高まったことで、世界中で多くの導入実績があるZscalerが注目を集めています。

Zscalerユーザーは、クラウド上にあるファイアウォールやURLフィルタリングなどのサービスを利用します。そのため、場所やデバイスを問わずにセキュリティリスクを抑えたインターネット接続ができる環境が整えられます。

本ブログでは、Zscalerの特長やメリット、導入時の注意事項について解説しています。

1. Zscalerにおける主な2つの機能

Zscalerは接続先や用途により以下2つのサービスメニューがあります。

  1. ZIA(Zscaler Internet Access)
  2. ZPA(Zscaler Private Access)

いずれもセキュリティとユーザーエクスペリエンスを両立しながらアプリケーションへのアクセスを容易にするため、社会の働き方が多様化する現代のビジネス環境に最適なサービスと言えます。以下順に紹介します。

1-1. ZIA(Zscaler Internet Access)

ZIAはあらゆる場所やデバイスからのインターネットやSaaSサービスへのトラフィックに対して安全に接続するためのクラウド型プロキシです。ZIAにはアンチウイルスやURLフィルタリングなどのサービスが備わっていて、フィッシング詐欺やマルウェアの感染による情報流出のリスクを抑えています。

AIの活用でインターネット上で転送された膨大なデータのスキャン検査を自動化して、ランサムウェアやマルウエアなどの高度な不正攻撃の脅威からユーザー環境を守ります。さらに、スキャン結果が可視化されセキュリティに関わる問題点を早期に発見できるので、重大な問題になる前にセキュリティ対策を実行することが可能となります。

1-2. ZPA(Zscaler Private Access)

ZPAはリモート接続ユーザー向けのクラウド型セキュリティです。クラウド上で管理していないアプリや業務システムと安全にリモート接続するために、ログイン後も多要素認証などを取り入れて、アクセス権限を人ごとに管理しています。

そのため、ZPAは、コロナ禍で活用されたVPNのリスクである、「ネットワークに入る最初のログインが認証されると、その先のアプリやサーバーへ出入りできる」という点を制御できるようになっています。

ZIAと同様に、社外で利用する場合でも、利用場所から最も近いアクセスポイントに接続するため、大幅に遅延することなく、安心してインターネットや各アプリにアクセスすることができます。

2. Zscalerに注目が集まる3つの理由

Zscalerに注目が集まる理由は以下の4つです。

  1. スピーディに導入できる
  2. 接続状況が安定している
  3. Microsoft 365との親和性が高い
  4. SD WANとの組み合わせ

2-1. スピーディに導入できる

Zscalerはクラウド型セキュリティサービスのため、契約したら短期間で導入できます。従来のようなオンプレミス型の場合、システム設計や開発、構築、実装に長期間を要し、導入までに数ヶ月かかる上、設定担当者が必要なため、長期間のリソース確保や人件費を負担しなければいけません。

しかし、クラウド型サービスであれば製品のインストールが必要なく数日で設定が完了するため、管理コストや人件費を抑えながら、すぐにセキュリティを強化できます。

2-2. 接続状況が安定している

Zscalerは安全で快適にサービスを利用できるよう、世界各国にデータセンターを設置し、一部のサーバーで障害やサイバー脅威が発生した場合でも、すぐに別のデータセンターを利用できるよう設計されています。

いつでも安定した接続を提供できるため、データやアプリの接続中に中断や切断することはないと思われます。さらに高いセキュリティを保つためには、接続状況の安定性が重要であり、Zscalerの品質の高さが世界中の企業に利用されている理由です。

2-3. Microsoft 365との親和性が高い

Zscalerは、インターネット経由のダイレクトルーティングにも対応しているため、Microsoft 365との接続に対する親和性が高いと言えます。Microsoftは、ダイレクトインターネット接続による利用を推奨していますが、まだ多くの企業はプライベート接続で利用しています。

そこで、Zscalerを利用することで、インターネット経由のダイレクトルーティングに対応しているため、利用アクセスやダウンロード時間が短縮され、ユーザー管理も簡単になることから、Microsoft 365との接続利用において高い親和性があるといえます。

2-4. SD WANとの組み合わせ

SD WANの最大の魅力の一つである、ローカルブレイクアウトトラフィックのルーティング簡素化する機能は、インターネットのトラフィック量を増加させています。しかし、インターネットの接続数が増える一方で、Web上の脅威も増加しているため、セキュリティ対策は必須条件となっています。

SD WANにZscalerを組み込むことで、従来型のネットワークやセキュリティのアプライアンスのコスト複雑さから解放され、運用を簡素化できます。

通信事業者であるColtは、「SD WANサービス」を提供しています。MPLS回線やインターネット回線などの異なる回線を組み合わせて仮想化されたオーバーレイネットワークを構築し、データの重要度に応じてトラフィックをインターネット回線に迂回させることでWAN環境を最適化します。

3. Zscalerを導入する3つのメリット

Zscalerを導入するメリットは以下の3つです。

  1. セキュリティ強化や情報漏洩対策につながる
  2. あらゆる角度からリスクをブロックできる
  3. 管理者の負担を軽減できる

順に紹介します。

3-1. セキュリティ強化や情報漏洩対策につながる

Zscalerには情報流出を防ぐために対するさまざまな機能が備えられており、アプリケーションレベルでコントロールができるため、SNSなどの閲覧は可能だが投稿は不可、閲覧可能時間などアプリごとに詳細を設定できます。また、ファイアウォールとしても利用できるので、

悪意のあるWebサイトを検出してブロックし、許可されていないコンテンツに利用者がアクセスするのを未然に防ぐことができます。さらに、ブロックした履歴を可視化できるため、潜在的なセキュリティリスクを特定し、Webにおける脅威からユーザ環境を守ることができます。

3-2. あらゆる角度からリスクをブロックできる

Zscalerのクラウド型サンドボックスとクラウド型ファイアーウォールは、多方面からの脅威を検知し、リスクをブロックすることができます。リアルタイムで全てのファイルを分析し、マルウェア解析することで、脅威がネットワークに到達する前にブロックします。一度の分析でブロックできなかった場合でも、不正なファイルがないか再度分析するため、リスクをブロックする信頼性が高いと言えます。

さらに、Zscalerはユーザーやファイルタイプ、宛先による制御が可能です。送信元やポート、プロトコルを利用した制御もできるため、総合的な判断に基づいたアクセス許可やブロックが設定できます。どこで利用していても全てのデバイスを同様に保護できる上、リアルタイムで詳細な制御を設定できるため、より多くの脅威を検知することができます。

3-3. 管理者の負担を軽減できる

Zscalerはサポートが終了したブラウザや、脆弱性のあるブラウザやアプリを利用しているユーザーに警告します。管理者はブラウザの利用ポリシーを設定するだけで、ポリシー管理ができるので、個別に注意喚起する必要はありません。ユーザーやファイルタイプなど共通設定を一元管理できるため、管理者の負担が軽減されます。

リアルタイムでアクセスログの分析やレポートは行われ、アクセス制限などは自動的に更新されるため、時間を節約しながら常に最新のセキュリティを保つことができます。

4. Zscalerを導入する際の注意点

Zscalerを利用すると、セキュリティや生産性の向上、管理の簡素化を図れます。また、クラウド型であるという特長を活かして短期間での導入やコスト削減が見込めます。

一方、Zscalerの導入により既存のシステムに影響が出る可能性があります。導入する前に自社で利用しているソフトウェアやアプリを洗い出し、問題が起きないかを調査しておきましょう。また、企業によってはネットワークや環境に合わせて運用方法や設定を見直す必要があるかもしれません。

また、Zscalerを導入する際は段階的に適用することが重要です。小さいグループから適用させ、段々と大きなグループに広げることで問題を早期に特定し、スムーズな導入を実現させます。

5. まとめ

Zscalerは、ユーザーにとって利用場所やデバイスに関係なく、安心かつ快適に業務ができる環境を提供してくれるクラウド型セキュリティサービスとして注目を集めています。社内で利用する場合でも、ゼロトラストと呼ばれる「何も信頼しない」を前提に、自動的に悪意のあるWebサイトを検出してブロックするなど、セキュリティリスクを抑えてくれます。

ColtはZscalerと提携しており、Zscalerが提供しているセキュリティサービスをColtサービスのオプションとして提供しています。Coltではセキュリティ対策に関するご相談をいつでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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