2024年年頭所感
Coltテクノロジーサービス株式会社
代表取締役兼アジア営業担当 バイス・プレジデント 大江 克哉(おおえ・かつや)
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中はお客様、パートナー企業を始めとする皆様に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は、より世界的に拡大し深まる地政学的脅威の中で、衛星通信など通信インフラの確保が平和への貢献として叫ばれる1年となりました。
そのような中、弊社では、独自のリサーチと業界情報に基づき、AIの実用化、ネットワークの「グリーン化」、エッジ・コンピューティングが、今後12ヶ月間、世界のエンタープライズ・テクノロジー業界のリーダー達の主たる課題になると予想しています。また、弊社の技術革新担当バイス・プレジデント、ミルコ・ヴォルトリーニ(Mirko Voltolini)は、「2024年は、スマート・テクノロジーと柔軟なデジタル・インフラストラクチャに支えられた、エキサイティングな新しいデジタル・サービス、プラットフォーム、及びアプリケーションをもたらし、持続可能で責任あるネットワーク・インフラストラクチャへの歩みを加速させるでしょう」と述べています。
弊社では、昨年11月に一昨年に発表した、米Lumen TechnologiesのEMEA事業買収完了を発表しました。この買収により、弊社の総売り上げ規模は約23億ユーロ(約3700億円)となり、企業向け通信キャリアとしては、欧州や世界においても最大規模となりました。
加えて、Lumenの持つ大西洋横断6本、欧州内4本、計10本の海底ケーブルシステム、及び6カ国に12局のケーブル陸揚げ局を入手したことにより、大西洋だけでなく、Lumenの本拠地である北米から太平洋地域をもまたがる光ファイバーネットワークを日本企業に内外で提供する事も夢ではなくなっています。
また、日本では今後3年間を通して合計150億円を投資し、既存のインフラに対する設備投資や、Japan Qualityへの更なる取り組みに加え、岡山、広島、福岡といった西日本へのネットワーク拡張を推進して参ります。国内の通信サービスを必要とするお客様は勿論のこと、既存の国際ネットワークやLumenの買収によるシナジーを活かし、西日本の日本法人が海外拠点の通信サービスを必要としたり、海外法人が日本で通信サービスを利用する場合の需要にも応えてゆきたいと考えております。西日本は半導体産業など、製造業が多く集まるエリアでもあり、Coltが未だ繋いでいないデータセンターも数多くあります。九州は他地域に較べ電力が安い為、電力を多く消費するAI向けデータセンターへの接続にも将来的には取り込んでゆきたいと考えております。
昨今、日本企業の間でもAI、IoT、5Gなど、デジタル・テクノロジーの導入が増えており、その為通信サービスを利用する場所は多様化し、固定的な使い方から移動的な使い方へ、また最低利用期間も1年から短期利用など、通信サービスにアジリティ(機敏性)が求められるようになってきており、その為にOn Demand Connectivity、もしくはネットワーク・アズ・ア・サービス(NaaS)といった概念が生まれています。
また、色々なもののデジタル化が進むと、ミッション・クリティカルなデジタル・データも増え、デジタル・データを運ぶインフラの重要性が更に高まっており、ビジネスや社会的な影響がないよう、更に高い品質を求められるようになると考えております。
Coltは、今後拡大するデジタル・エコシステムの一部として、点と点をつなぐ線となり、ネットワークという観点からユーザー企業様の価値を創造するお手伝いをしてゆきたいと考えております。
今後も弊社Coltテクノロジーサービスにご期待を賜れますようお願いすると共に、本年も皆々様のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。