Colt、エンタープライズ・テクノロジー業界における2024年の予測と10の傾向を発表

付加価値創造の為のAI、エッジ・コンピューティング、及びネットワークのグリーン化が、今後12か月の内にエンタープライズ・テクノロジー業界のリーダー達の優先課題に上ると予測

注:本リリースは英国において2023年12月5日(火)に発表されたリリースの和訳版です。

2023年12月12日

Coltテクノロジーサービス株式会社

(英国ロンドン、2023年12月5日発)– デジタル・インフラストラクチャ企業であるColtテクノロジーサービス(本社:英国ロンドン、代表:ケリー・ギルダー(Keri Gilder), CEO、以下Colt)は本日、2024年の主要なエンタープライズ・テクノロジーの動向と予測を発表しました。同社は、独自のリサーチと業界情報に基づき、AIの実用化、ネットワークの「グリーン化」、エッジ・コンピューティングが、今後12ヶ月間、世界のエンタープライズ・テクノロジー業界のリーダー達の主たる課題になると予想しています。

Coltテクノロジーサービスの技術革新担当バイス・プレジデント、ミルコ・ヴォルトリーニ(Mirko Voltolini)は、「AIは2024年にその翼を広げ、組織全体でより深い価値を生み出し、エッジを推進し、事業運営を変革しています。企業が現地の規制要件を把握し、リスクからデータを保護する為、より深いレベルのセキュリティを求めるようになり、デジタル主権がより広く語られるようになることを期待しています。」と述べています。

彼はまた、「2024年は、スマート・テクノロジーと柔軟なデジタル・インフラストラクチャに支えられた、エキサイティングな新しいデジタル・サービス、プラットフォーム、及びアプリケーションをもたらし、持続可能で責任あるネットワーク・インフラストラクチャへの歩みを加速させるでしょう」と続けています。

1. 価値創造の為のAI
Coltがデジタル・インフラストラクチャ・レポート作成の為に実施した調査によると、企業は今後12ヶ月間、価値創造の為にAIの幅広い応用を模索する予定となっています。ほぼ2社に1社(46%)がカスタマー・エクスペリエンスの向上に、同率(46%)が従業員の研修に、45%が販売促進、同率がリスク管理に、44%がマーケティング、オペレーション、及びデジタル・インフラストラクチャ強化の為にAIを活用する予定となっています。英コンサルティング会社、PwC(PricewaterhouseCoopers)のGlobal Digital Trust Insights調査では、10人中ほぼ7人(69%)がサイバー防衛にAIを利用する予定であることが分かりました。Coltは、AIモデルのトレーニングに企業の機密データセットを使用することで、企業専用のAI導入が促進されると予測しています。

2. アプリケーションにより促進されるエッジ:スマートでデータ活用する大企業の出現:
エッジでは既に膨大な量のデータが処理されており、クラウドとの統合や遅延の短縮に伴い、産業、医療、商業の各分野で一般的に使用されています。2024年には、エッジに位置するアプリケーションの数が増加するとColtは予測しています。この成長は指数関数的で、IoTや没入型拡張現実(XR*)などのスマート・テクノロジーと組み合わせたAIの採用により加速されます。
*Extended Reality/Cross Reality」の略称で、現実の物理空間と仮想空間を融合させて、現実では知覚できない新たな体験を創造する技術。 「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などの先端技術はいずれもXRに含まれており、それらの包括的な総称。

3. Network as a Service ネットワーク・アズ・ア・サービス(NaaS)
ネットワーク・アズ・ア・サービス、消費型インフラ、オンデマンド・コネクティビティなど、呼び方が何であれ、必要なときに必要なだけデジタル・インフラストラクチャを利用出来る能力は、2024年以降に最適であり、コストを節約し、不要なエネルギー排出を削減し、変化し続ける市場力学に柔軟に対応する企業のニーズをサポートします。
Colt社の調査によると、5社に1社(20%)はオンデマンド接続が自社のビジネスに絶対不可欠であると回答しており、インテリジェント・デジタル・インフラストラクチャの側面を持つ調査回答者のほぼ10人に9人(89%)は、オンデマンド接続を既に利用しているか、利用する予定であることが分かりました。

4. SD-WAN及びSASEの成長
SD-WAN と SASE は 2024 年以降も成長を続ける見込みです。通信、メディア、技術に特化した米経営コンサルティング会社、アナリシス・メイソン(Analysys Mason)の マット・スモール(Matt Small)氏と キャサリン・ハモンド(Catherine Hammond)氏によるグローバル SD-WAN と SASE の予測によると、世界の SD-WAN 接続サイトは 2028 年末までに約 750 万に達する見込みです(2023 年のサイト数の約 2 倍)。
同レポートは、SASEがSD-WANとクラウド・セキュリティの合計支出の内17%を占め、2023年には300億米ドルを生み出し、2028年には570億米ドルに達すると予測しています。

5. プライベート・ワイヤレス・ネットワーキング
企業がITスタックと運用技術(OT)環境のより緊密な統合を目指している中、Coltは屋内ネットワーク通信の要件が、アプリケーションレベルでのスループット、遅延、サービス品質の点でより厳しくなると予測しています。IoTや没入型XRなどのAIやスマート技術の採用は、企業のビジネス施設や運用施設におけるプライベート・ワイヤレス・5Gネットワーキング・ソリューションの展開を促進すると見られています。

6. インフラストラクチャにおける主権
現在の地政学的課題、厳格なデータ規制コンプライアンス要件、セキュリティ脅威の増加、AI技術の採用により、企業が大量の個人機密データを管理する将来的ニーズが予想されることから、Coltは主権あるインフラストラクチャ機能の必要性が浮上すると予測しています。これは、静止データと移動中のデータの両方に適用され、クラウド・インフラストラクチャだけでなく、ネットワーク主権要件も推進します。

7. セキュリティ、特にゼロ・トラスト
Coltが12カ国の1,100人を対象に実施した調査では、ITリーダーの2人に1人以上(53%)が依然としてセキュリティを最優先事項としています。PwCの調査によると、100万米ドルを超えるデータ侵害を経験した企業の数は前年比で3分の1増加し、2022年の27%から2023年には36%に上昇しました。企業が攻撃対象の削減を目指す中、ゼロ・トラストを目指す企業が増えており、Coltは今後1年間もこの傾向が続くと予想しています。

8.  ネットワークのグリーン化
2024年には、「グリーン・ウォッシング**」を取り締まる欧州議会の新ルールも追い風となり、ハイテク企業はESGに関する目標について説明責任を果たすことになるでしょう。ICT産業からの二酸化炭素排出量は旅行産業からの排出量を上回ると予想されており、通信事業者は、持続可能なエネルギー資源の使用、ハードウェア部品の再生、循環型経済原則を促進する生産終了プロセスの導入など、スコープ3排出量の削減を通じて、環境への影響を最小限に抑えながら、強力な次世代デジタル・ネットワークを構築する責任があります。
**: 環境やサステナビリティに取り組んでいるように見せかけて、その広告効果を得たり、投資や税制面での優遇措置を受けたりするなど、自社が得する面だけをかすめ取っていくような状態、姿勢のこと.
Coltは、循環経済を促進する為、2024年に様々な市場で規制協議や改革が行われることを期待しています。電気・電子機器廃棄物(WEEE)に関する法律は2002年に採択され、最後の大規模な更新は11年以上前の2012年でした。ハイテク産業は、購入する機器の修理可能性、リサイクル可能性、組み込み部品の排出量についてより多くの情報を入手し、購入段階でこれに対処しなければなりません。

9. 通信業界におけるM&Aの増加
2023年の不透明な地政学的情勢に影響された減速の後、2024年にはAIの急成長、クラウド移行の継続、企業のデジタル変革プログラムの進化を原動力にM&A活動が活発化すると予想されています。テクノロジー企業は、顧客の多様な要求を支援する為に規模を拡大する必要があり、新たな機能でポートフォリオを拡大することが競争と成長につながります。

10. チーフ・カルチャー・オフィサー(Chief Culture Officer)としてのCEO
2024年、ハイテク企業が人材不足を解決する新たな方法を模索する中、カルチャーは重要な成功要因であり差別化要因として、その重要性を増していくでしょう。CEOはカルチャーのロールモデルとなるべく育成される必要があり、企業はCEOをチーフ・カルチャー・オフィサーとして期待するようになるでしょう。

***

Coltについて;

Coltは、顧客企業のビジネスを成功に導く、「想像を超えたつながり(Extraordinary Connections)」を提供する、グローバルなデジタル・インフラ提供企業です。

優秀な人材と同じ志を持つパートナーに支えられ、デジタル・ユニバースの力をどこでも、いつでも、そしてあらゆる方法でお客様に届けるという目的を持って行動しています。

1992年にロンドンで創業、’City of London (Telecommunications)‘の伝統と共に成長し、今では世界40カ国、80オフィスに従業員6,000人を抱える企業となっています。

Coltの顧客は、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、北米最大のビジネス拠点にまたがる230都市32,000の商用ビル、50以上のメトロポリタン・エリア・ネットワーク、230のPoPを接続する広範なデジタル・インフラストラクチャから恩恵を得ています。

株式非公開企業であるColtは、最も財務健全性の高い企業の一社でもあります。

Coltは業界を牽引する優れた顧客体験の提供に注力し、顧客企業の革新を、自身の価値観や顧客企業、パートナー、人類、及び地球への責任を以て支援します。

詳細については、www.colt.net/ja/をご覧ください。

 

Male portrait on the city street around tramway, he standing in front of blurred motion tramway and vehicles on background and looking at camera.

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