【2024年に終了!】ISDN終了に向けて企業がとるべき対策や代替サービスについて解説

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ISDN回線の提供が2024年に終了します。「2024年問題」とも呼ばれていますが、どのような対策を取るべきか悩まれているIT担当者や経営者は多いでしょう。本記事ではISDNとSIPとの違いや、ISDNが提供終了する背景や今後の対策について解説します。

1. そもそもISDN回線とは?

ISDN(Integrated Services Digital Network)とは、デジタル信号で通信できる回線のことです。電話やデータ通信、FAXといった通信を統合していることから「総合デジタル通信網」とも呼ばれます。

1回線で2チャンネルを利用できる回線で、1990年代後半から個人・法人問わず幅広く利用されています。一方で、光回線が主流となったことで2000年初頭からISDN回線の契約者は減少しています。

ISDNには「INS64回線」と「INS1500回線」の2種類があります。次の項目では、それぞれの特徴をご説明します。

1-1. INS64回線

INS64回線とは、ISDN回線の一種で、デジタル信号で通信を行うデジタル回線のことです。

1回線で同時2通話が可能な電話回線で、一般企業での普及率が高い電話回線です。INS64回線は、メタルケーブル(銅線)を経由して電源供給を受けることができます。現在はひかり電話、IP電話が主流になりつつありますが、インターネット回線が必要ない環境で電話だけ欲しいという場合など、まだまだ多くの企業で利用されています。

1-2. INS1500回線

一方、INS1500回線とは、ISDN回線の一種で、光ファイバーを媒体に使用したデジタル回線のことです。1回線で同時23通話が可能な電話回線のため、多数の回線を必要とするコールセンターや病院、ホテル、官公庁等に多く導入されています。INS1500回線は光ファイバーを媒体としているため、ケーブルの代わりに別途電源供給をする必要があります。INS1500回線の電源供給が途絶えてしまうと、23通話分の電話回線がすべて使用できなくなってしまうので、電源供給には十分な対策が必要となります。

回線品質や信頼性の高さなどにおいて実績があるため、インターネット回線が主流となった現在でも根強い人気があります。

2. ISDNが提供終了する背景とは?

2024年にISDNが提供終了する背景を理解するためにも、次の3つの事柄について把握しておく必要があります。

ISDNの終了スケジュール

ISDNが終了する理由

補完サービスについて

いずれも、ISDNの終了対策に向けて理解しておきたいポイントばかりです。ここでは、それぞれの内容について詳しく解説します。

2-1. ISDNの終了スケジュール

2024年までのISDNの終了スケジュールは次のとおりです。

【2021年1月頃まで】

  • メタルIP電話サービスについて周知をスタート

【2021~2023年】

  • 固定電話に集約されている加入者交換機とIP網内設備交換機を接続、物理的にIP網と接続

【2024年1月】

  • INSネットデジタル通信モード終了
  • 固定電話からの通話をIP網経由に徐々に切替
  • 加入電話やINSネットといって固定電話サービス終了
  • メタルIP電話サービスがスタート

【2025年1月】

  • ISDN回線完全終了・IP網への切替終了

終了に向けてさまざまな切替が行われているものの、利用者による宅内工事や電話機などの端末交換は不要です。

2-2. ISDNが終了する理由

ISDN回線が終了する主な理由は主に2つあります。まず1つ目は「契約者の減少」です。契約者が減少している原因は、光回線の方がISDN回線よりも回線速度が速く、安い料金で使用できる点にあります。

2つ目は「設備の老朽化」です。ISDN回線に使用される従来設備は老朽化が進み、2025年頃には機能維持が難しくなるとされています。そのため、従来設備からIP網への切替作業を進めており、これによりISDNが終了する形となりました。

2-3. 補完サービスについて

補完サービスとは、ISDN終了までにシステム更改などの切替が間に合わないユーザー向けの一時的な対応策です。2024年1月までに間に合わない場合の「代替通信」といえば理解しやすいでしょう。

ただし、補完サービスは従来とは通信の安定性などが異なるため、利用機器や通信プロトコルによっては遅延が生じやすいのが特徴です。また、補完サービスは2027年頃までが提供期限である点にも注意しましょう。

3. ISDNの終了による影響は?代替サービスは?

ISDNの終了による影響や代替サービスについて、次の3つの項目に分けて解説します。

一般家庭への影響

企業への影響

代替サービスは?

いずれもISDN終了に関する重要度を理解できるものばかりです。危機感を持って取り組むためにも、それぞれの詳しい内容をみていきましょう。

3-1. 一般家庭への影響

結論から言うと、ISDNの終了は、一般家庭への影響はありません。一般家庭で使用されている回線は帯域幅が広く、通信速度が速い光回線やADSLへの乗り換えがほぼ終了しています。帯域幅が狭く通信速度が遅いISDN回線はすでに使用されていないのが実情です。よって、一般家庭に対するISDN回線が終了する2024年問題の影響は少ないと考えられます。

3-2. 企業への影響

ISDNの終了によって大きな影響を受けるのは企業です。特定の分野では依然としてISDNを利用しているケースも多々あり、サービスの終了によってさまざまなシステムを利用できなくなります。ISDN回線を利用する主な分野は次のとおりです。

  • POSシステム
  • 銀行ATM
  • 警備端末
  • ラジオ放送
  • CAT端末(店舗でクレジットカードの有効性を確認するための端末)

これら以外にもさまざまな分野に影響があると予想され、決済や生産、販売といった部分では大きな課題となりえます。

3-3. 代替サービスについて

ISDNを代替するサービスの1つに「インターネットEDI」があります。インターネットEDIであれば、通信速度やセキュリティ面で大きなメリットを得られます。

ただし、業界ごとに決められた「インターネットEDI標準」を利用したシステムに移行しなければならず、業務の見直しなど移行までに手間がかかります。そのため、移行の手間を減らしたいという場合は、インターネット回線の利用も視野に入れるべきでしょう。

4. SIP回線とは?

SIP(Session Initiation Protocol)とは、データをパケット化して送信する際に欠かせない「呼制御」を行うプロトコルです。インターネット上で音声データを送受信する技術で、VoIP技術の実行には欠かせません。

IP電話の発着信制御を行うことから「シグナリング」とも呼ばれ、SIPがなければ相手のIPアドレスなどを確立できず、IPパケットの送信先がわかりません。

5. ISDNとSIPの比較について解説!

ISDNとSIPの違いについても理解しておきましょう。

ISDNは音声とデータを送信するための一連のデジタル通信規格です。世界中の電話交換機を介して接続された物理的な銅線と専用ファイバーで構成されているため、通話品質や信頼性が高い点が特長です。ただし、電話番号が制限されてしまう点や、電話を使用する場合は専用機器の維持のために高額な費用が必要な点、さらには通話した分だけ料金が発生するといった点がデメリットとしてあげられます。

一方、SIPはインターネット環境があれば使用が可能です。SIPを活用したサービスであるSIP Trunking(トランキング)は、 SBC(セッションボーダーコントローラー)を使用し、PSTN回線で提供される外線通話サービス等を光ファイバーネットワークを基盤としたキャリアIP網に直収することで高品質な音声通信を実現する技術です。ISDNと比較してIP接続の費用が低価格なことに加え、PBXの維持費用も削減できるため、通話にかかる費用を大きく削減できます。

ただし、利用するインターネットの品質や帯域によってパフォーマンスが大きく左右されるため、ネットワークの選定には注意が必要です。
SIPは製品への実装が容易かつ将来性も高いことから、今後SIP移行が加速するといわれています。

6. ISDN提供終了までにやっておくべきこととは?

2024年のサービス終了までにやっておくべきこととして、次の2つが挙げられます。

業務に影響が出ないように切替作業、テスト等を実施する

なるべく早めに回線を切り替える

ISDN回線が終了による企業の損失を防ぐためにも、それぞれの詳しい内容について解説します。

6-1. 業務に影響が出ないように切替作業、テスト等を実施する

ISDNの終了にともない他の回線に切り替える場合は、業務に影響が出ないように配慮しながら切替作業やテストを実施する必要があります。

使用する回線で利用できる端末や通信エリア、ネットワークの相性などさまざまな部分に留意する必要があります。場合によっては、大きな損失をともなうトラブルが発生する可能性もあるため、慎重に切替作業やテストなどを進めましょう。

6-2. なるべく早めに回線を切り替える

ISDN回線から他の回線へ切替る場合、申し込んでもすぐには切替できない可能性があります。特にISDNが終了する間近では回線切替の依頼が集中し、工事日程を確保しづらくなる恐れがあります。

工事が間に合わないと通信できなくなり、大きなビジネス機会損失を生じるリスクもあるため、切替はなるべく早めに取り掛かることがベターです。

7. まとめ

長らく企業の通信回線を担っていたISDN回線は、2024年1月をもってサービスが終了します。

ただし、現在も多くの企業がISDN回線を使用しており、どのように移行するのかは大きな課題の1つでもあります。サービス終了後に通信不能に陥るようなことがないよう、できる限り早いタイミングで切替に取り掛かるようにしましょう。

Coltテクノロジーサービス株式会社ではISDNに代わるサービスとして、Colt SIP Trunking を提供しています。

Colt SIP Trunkingは、課金単位秒数が短く、「1秒単位」で課金するタリフを導入しています。例えば、一般的な3分単位の課金の場合、通話時間が3分を1秒でも超過した場合には倍額が課金されますが、「1秒課金」の場合は短時間通話によるロスを大幅に削減することが可能です。大量の回線や通話を利用するコールセンターや病院、選挙窓口など、突発的に回線増加の必要性が見込まれる場合においては短時間通話が膨大に発生するため、利用分以上の無駄なコストを減らすことで、通話コスト全体の大幅削減が期待できます。さらに、回線に対しての同時通話可能数の増減が簡単に行える点や、番号ポータビリティにより、従来の番号をそのまま継続利用可能である点もメリットとして挙げられます。

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